最近の住宅のプロジェクトではリビングに面したメインの開口部だけ木製建具にすることが多いです。性能面で言うとアルミサッシには負けますが、素材のもつ暖かみや雰囲気はやはり木製建具のほうがいいですね。
いままでに相当数の木製建具を作ってきましたが今回は框の太さ(框とはガラスがはめ込まれている木製のフレームの部分の名称)をなるべく細くし有効開口率をあげ、外部とつながった空間になるように設計しました。
木製建具の下部のフレームは床より下げた位置に隠れるようにし、縦のフレームは55mmにしました。この55mmは引手を設置でき、ガラスを固定できるギリギリの寸法ですが、建具屋さんとの話では薄型の引手を見つければあと5mm攻めれそうです。
全体のプロポーションとしては今までの経験やコツの集積として理想型かなと思っています。
外から見るとこのような感じになっていて、引き戸をすべて右側の壁のところに引き込むことができるので縦ルーバーで目隠しされたデッギの庭部分と一体となった空間として利用できます。デッキ部分にはお施主が鉢植えなどのアクセントになる植物をかざり、天気のいい日はお茶をしたり、お子さんがプールで遊んだりと楽しい空間になると思います。