一日一発見
<< June 2012 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

玄関の先にある壷庭

玄関扉をあけ、エントランスにはいると目の前に壷庭が広がっています。エントランス空間の角の部分の柱をとり、角の部分でガラス同士をジョイントさせた開口部によって外部と一体となったしつらえにしました。

外構の木々が綺麗に見えるように住宅の窓のない壁面(この壁の向こうにはお風呂があります)を背景にし、室内からは見えないところに照明を設置しています。エントランスから見える壷庭部分は芝と砂利を敷き込んでいます。

建物の直近の部分は砂利をしきつめ雨の水はねによって建物が汚れるのを防いでいます。

植物は強いものでこのシンボルツリーも引渡しまでの1ヶ月の間に新しい芽を出し黄緑色の新しい葉をつけていました。



にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
アンティーク仕上の玄関扉

この玄関扉、新品ですがアンティーク調に仕上げました。無垢の木を使った玄関扉は何度も作ってきましたがこのタイプは初めてです。

メリット
・やはり本物の木製なので素材感と経年変化したときの「上手な年の取り方」
・アルミ製にはない温かみ

デメリット及び注意点
・無垢なのでかならず扉が反ってくる。その反りをどのようにコントロールするか。
・雨の良くあたる扉の下部と上部で色の違いがでる可能性がある。

上記の様なメリットデメリットをお施主様とはなし、最終的にこの玄関扉部分だけはいつもお願いしている工務店ではなく、店舗の内装等を手がけている工房で作ってもらいました。

塗装は木部に浸透して内部を保護するタイプのオスモカラーという塗料を使用しました。

表面の仕上も「わざと」コーナーのエッジを削り、表面に傷を付け、無垢ならではの厚みを見せるデザインにしてあります。

反りを防止するため木材の年輪から目をみて、木材自身が乾燥して反って行く方向と、雨に濡れて反って行く方向を反対向きに使用しています。これは職人さんとの話し合いの中で、こちらもいろいろと勉強しながらの作業でした。

新しいことをやることはいろいろと試行錯誤があります。建築という「受け継がれた技」がまだのこっている業種ならではの「職人」と「設計者」の発見的なコミュニケーションによって既製品のアルミの玄関扉では作り出せない存在感のある扉になったと思います。

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
ニッチ(蝋燭型)

大屋根の住宅のはニッチがあります。ひとつは写真のような蝋燭型のニッチです。内部に間接照明を設置し、奥行きを15センチ程にしてものを飾っても良し、飾らなくてもきれいなフォルムが「ぼわん」とうかびあがるようにしています。

設計段階では
「詳細の大きさや形は現場できめましょう!」と細かいことは現場で決めたい僕の気質がでで図面では寸法等を表示していませんでした。建築途中に現場にいってびっくり。

「あの〜ニッチが人の大きさぐらいあるんですけど〜(お施主様奥様)」

そこで現場で奥様自らに鉛筆を持ってもらい下地のプラスターボードに「えいやっ」と理想のニッチを書いてもらいました。

それをベースに棟梁に作ってもらったニッチの下地の状態の写真です。流石です上部の曲面になっている部分の下地の組み方に「なるほど!そうやるのね」という発見があります。

こういう小さく、曲面のものは図面でいくら書いてもなかなか理想の形になりません。そういう時は現場できめるとさくっと決まるのと、そういった大事なプロセスをお施主様と一緒に作って行くのが建築の楽しいところです。

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ
ブレークスルーに出会う
 100M走の世界記録保持者ウサイン・ボルトが先日今期最高記録をマークしたそうだ。そして第2位だった選手もボルトと同じジャマイカの選手だった。

100Mの世界記録が10秒を切れない頃は、みんなかなり惜しいところまでタイムを縮めることができるのだけれど、なかなか10秒と言う壁を「ブレークスルー」することができない時期があったそうだ。

しかし誰かが10秒の壁をやぶると、とたんにみんな堰を切ったように10秒の壁を破れたらしい。これってなかなか面白い。誰もが10秒を破れてない時は

「やはり人間が100Mを10秒を切るのは難しいのかな?」
と思っていた心理が

「オレの知ってるあいつができるなら、オレもできるんじゃない!?」
と変化したんだと思う。

仕事をしていても、勉強をしていても(高校生の時とか)、料理を作っていても、何かをデザインしていても「出来ないかも」というのは本人の思い込みで、そう思い込んでいるうちは実際出来ない。

しかし「出来るかも」と思い込んでいると出来ちゃったりするし、実際に出来ている人を見ると「不可能じゃないんだ」と思ったり、勇気づけられたりする。人間の可能不可能って本人の思い込みがかなり影響するんだなと思う。

ぼくはこの事を「ブレークスルーに出会う」と呼んでいる。

僕の場合、猛烈になにかに追い込まれた時は、あるメンターの事を思い浮かべる。そして「あの人だったらどうするだろうか?」と考えることで今まで出来ないと思い込んでいた事が出来ちゃったりする。それは大げさなことではなくて、小さな設計上のヒラメキだったりするけど、できちゃうんですよね、不思議なことに。リアルに知っている人が出来るんだからできるでしょ、という根拠のない思い込み。

そして猛烈に忙しい時もそのメンターの事を思い出す。
「あの人だったらどうやって時間を使っているのだろうか?」

先日そのメンターに「忙しいと思った時に誰を思い浮かべて時間の使い方を操作してますか?」と聞いたら

「みのもんた」

という答えが帰ってきた。たしかにあの人程忙しい人がそうそういない。

にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ にほんブログ村 住まいブログ 住宅設計・住宅建築家へ