これがなんだかわかる一般の人は相当な建築マニアです。建築設計をしている人でもみんなが知っているわけではないですが。
これは「在来木造の構造を簡易的にチェックして、柱と基礎などの接合部を固定する金物を選択する」ものです。
もうちょっと説明すると木造の建物も木造の柱とコンクリートの基礎の部分や、柱と梁などを釘だけで固定しているわけではなく、「ホールダウン金物」という金物で固定しています。その金物は性能によって数種類あるのですが、どの金物が必要か?ということを判別するものです。性能の違いは何トンまで引き抜きの力に耐えれるか?という点です。
建築設計の道具の割にはなんか「風水師」がもっている道具とも似ているし、中心の金物で固定された2枚の円盤(写真では青色と黄色の部分で1枚、ピンク色の部分で1枚)がくるくる回る事から、事務所内では「くるくる君」と呼ばれてます。
それっぽい記号がいっぱい書いてあって、まるで魔法の記号のようにも見え、くるくる動く事がこの道具のかわいらしさをアップさせています。(僕だけ?)
「ねえ、○○さん、くるくる君やっておいてね」
(構造チェックして、金物選んでおいてねの意)
といった感じで使われています。
本日2件の木造の金物をこの「くるくる君」でチェックし、先ほど施工者に図面を送ったところです。このくるくる君は神奈川県の検査機関で購入したものなのでもしかしたら東京都やその他の県にもオリジナルの「くるくる君」があるかもしれません。たぶん発見したら買っちゃうだろうなぁ・・・仕事道具だから経費だな。