最近「色」について考えることが多い。
住宅や店舗など建築を設計するのに当たって間取りや開口の大きさなどを決めるのと同じくらいの情報量として「色」や「素材」の選択がある。
建築のカラーリングは作られる土地の素材や歴史、環境に左右される部分が多々あって、日本の場合素材でいうと
「木」、海外だとイギリスは
「鉄」が好きな人が多く、フランスは
「コンクリート」が好きな人が多かったりする。(個人的なザッパクな感触ですが)
インテリアの設計と比べても建築の分野は文化的に渋いというか、地味というかあまり派手にしない方がエレガントで知的な感じがするので無難なカラーリングが多い。
しかし「色」って実はタダであって、白で塗ってもブルーで塗っても同じ値段。白でもブルーでもTシャツの値段は一緒なのと同じ。
建築が長い時間使用されることを加味してもクロスの張り替え等はもっと短いスパンで(10年とか)行うことが出来ることを考え、最近はお客様にある1カ所のクロスの色をちょっと「艶っぽい」のを選ぶ事を進める事が多い。
ほんのちょっとのことで家に帰るのがワクワクするようにしたいと思っている。
この写真はコペンハーゲン空港の待ち合わせロビー。
日本の空港だと白い壁にメンテがしやすく汚れの目立たないグレーのカーペットタイルというのが一般的だが、ここは黄色の壁に床がフローリングでした。
管理する人ではなく、ここを訪れる人の目線で選び抜かれている色、素材に感心。
しかし黄色の壁っていうのは勇気がいりますが・・・