一日一発見
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これはなんでしょう?(鉄骨の色 編)

こんにちは。新人スタッフの本間です。
 

 

今回わたしは、熊本県上天草市のある現場に来ています。

東京から飛行機、新幹線、ローカル線、フェリーなどを

乗り継いで約4時間。


目の前には雄大な景色が広がり、左手には九州本土とここ天草をつなぐ「天草五橋」のひとつ、「前島橋」が見えます。

 

 

 

2年前、初めての仕事でこのプロジェクトの模型制作に携わりました。

模型を制作するうえで非常に苦労した点が、この現場でも同じように

反映されているようで、改めてものづくりの面白さを感じています。

 

また自分がつくった模型が実際に職人さん達の手によって建ち上がり、

初めてその中に入った瞬間の感動は一生忘れられません。

わたし自身、自分が関わったプロジェクトの現場を見るのが今回

初めてなので、見るもの全てが新鮮でありとてもワクワクしています。

 

そんな現場のなかで気づいたこと、なるほど!と感じたことを

ひとつずつ、これからブログにまとめていきたいと思います。

宜しくお願いします。

 

 

 

まずひとつ目です。

写真をご覧ください。

 

 

 

現在現場は「建方」という作業を行っています。

「建方」とは建築物の主要な構造材を組み立てることです。

 

鉄骨がこのようにきれいに組み上がっていますが、

「色」に注目していただくと「赤」と「銀」の2色で

構成されているのがわかると思います。

 

では、ここで問題です。

 

なぜ鉄骨の色が「赤」と「銀」の2つに分かれているのでしょうか?

 

「全部赤もしくは銀で統一しても良いんじゃないの?」

「全部一緒の方が面倒くさくないじゃん」

 

そう思うかもしれませんが、ちゃんと明確な理由があり

このようになっているのです。

 

さあ、なぜでしょうか?

 

ヒントは「銀」の鉄骨が建っている「場所」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

答え合わせです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「銀の鉄骨が建っている場所は外だから」

 

 

 

 

 

???

 

 

では「赤」と「銀」に関する2つのポイント

‐貊

鉄の性質

をご説明します。

 

 

まず1つ目のポイント。

「銀」の鉄骨がある場所というのは外部の室外機置き場で、

外壁が縦格子状のルーバーになっています。

なので、「銀」の鉄骨は雨・風をダイレクトに受けます。

 

また逆に「赤」の鉄骨が建つ場所というのは内部、室内であり

その上に外壁や屋根があるため雨や風にさらされる心配はありません。

 

ここで2つ目のポイント。

鉄骨は名前の通り、「鉄」で出来ています。

鉄は水や酸素に触れると錆びます。

建物を支えるうえで重要な役割を担う柱や梁などが本来持つ強い力、

錆びてくることによって当然ながらその力は弱くなってきてしまいます。

 

そんなやっかいな「錆び」を防ぐために、

鉄骨に錆止めの塗料というものを塗っていくのです。

 

「赤」は室内であるため、通常の錆止め塗料で十分ですが

「銀」は外部なのでそれ以上のものが必要になります。

 

そこで「銀」の鉄骨には「溶融亜鉛メッキ」という仕上げを施しています。

「溶融亜鉛メッキ」というのは、わかりやすく言うと

溶かした亜鉛の薄い膜を鉄骨に被せ包むことです。

 

メッキは表面処理の一種で、材料の表面に金属の薄い膜を被覆することを指します。

鉄の代わりに亜鉛が錆び、保護してくれているのです。面白いですね。

 

 

 

なので、まとめると…

 

" 外部と内部によって錆びる具合が異なるため

「赤」と「銀」の2色で錆びを防ぐ構成となっていた "

 

となります。

 

時と場合により同じ部材でも異なる仕上げがあるのは、

今後設計する際の知識として非常に良かったです。

そういった目で改めてあたりを見渡すと、新たな気づきも増えてくると思います。

 

以上、鉄骨の色編でした。

 

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